ペペロンチーノをつくる。

ペペロンチーノをつくる。

こんにちは。料理好きウェブエンジニアのYANAGIです。

簡単そうに見えるものほど奥が深く難しい。ペペロンチーノがそのひとつです。

拘ればこだわるほどドツボにはまっていくペペロンチーノ。

世界にはたくさんのペペロンチーノ観があり、答えは無いですが、今日はペペロンチーノ歴二十数年の私の最近の好みのレシピを紹介したいとおもいます。

<基本材料>

・ニンニク(青森産/3片)

 > 実が大きく密度も高く、ジャガイモのような食感が特徴。

・イタリアンパセリ(生)

 > 生パセリを使用します。この香りが大事です。

・鷹の爪(1本)

 > 辛いのが好きな方は1本。

・ロングパスタ(スパゲッティーニ 100g)

 >ディヴェッラの1.75mm。ちょっと太めでコシがあるのが私の好み。

https://memos.co.jp/food-brands/divella

私のお気に入りのお店でも使用されているディヴェッラ。

<準備>

まずはニンニクとパセリを切っていきます。ニンニクは、芽の芯(緑色)を取り除き、包丁の腹でつぶしつつ切っていくような感じで1粒をだいたい1/3くらいのサイズにします。このようにすると青森産ニンニクの特徴的な食感ものこりますし、オイルがしみ込み易くなります。

パセリは、細かくなりすぎない程度に切ります。鷹の爪は、種を取り除いておきましょう。

<パスタを茹でる>

一般的な直径24センチ程度、4Lから5Lの鍋で茹でます。水の状態から、100gのパスタ想定で20gの塩を入れます。ペペロンチーノでは基本の塩味はここで付きます。

また、後述の「ブロード」や「乳化」の際には、この茹で湯を使用します。

湯が沸騰したら、パスタ(100g)を投入しますが、束で倒して入れるようにしてしまうと、鍋底にくっついたりパスタ同士がくっつく原因となります。なるべく放射状になるイメージで束をねじりながら、円を作るように投入します。

パスタ全体が湯に浸かっていない状態が長いと食感や茹で具合に差が出てしまいます。パスタ全体が湯に沈んで均等に熱が通るようにしましょう。

今回使用するディヴェッラのスパゲッティーニ1.75mmは、コシが強いパスタです。

時間いっぱい茹でてしまうと、パスタがグダグダでぬめりや余計な水分を含んでしまいます。パスタがおいしくないという方の悩みは、ほぼこれに起因しているのではないでしょうか。

仕上げの時間も考えて、推奨茹で時間7分のマイナス1分程度で湯から上げましょう。(5-6分程度の茹で時間の際の茹で加減による)

このとき、裏でオイルソースの準備をしておきましょう。

<オイルソース>

ペペロンチーノで最も重要なオイルソースづくりです。

Exオリーブオイル大さじ強をフライパンへ入れて弱火で温めます。熱しすぎると、香りを失い焦げてしまうので注意しましょう。

熱したオイルがフライパンを滑るように広がるようになったら、準備しておいたニンニクと鷹の爪を投入します。そしてフライパンを傾けてオイルを淵にためます。そこへ鷹の爪全体が浸かるようにして、オイルに辛みをつけていきます。この処理時間が長いと辛さが強くなります。私は辛めが好みです。

つぎにニンニクもオイルに浸けて行きます。火加減に注意して、焦げてしまわないように注意しましょう。ニンニクを少し潰すようにしてあげるとニンニクの芳ばしさが増し、さらにオイルにしっかりとニンニクの風味が付きます。こうしている間に、オイルとニンニクに熱が入り、ニンニクがふつふつと動き出すので、それを見逃さず火を止めます。

火を止めた後すぐに、刻んでおいた生パセリ、ブラックペッパー(適量)を入れ、オイルに和えます。程よく熱が通ると、パセリの良い香りがしてきます。

<ブロード(的なもの)>

ここまでの工程で、ほとんど一般的なペペロンチーノになっているはずです。

しかし、オイルソースには、まだまだ味の追求ポイントと料理の個性となる工夫があります。それがブロードです。

ブロードとは、日本で言うところの出汁です。日本では、出汁といえばカツオや昆布、しいたけですが、イタリアでは、野菜、鶏、牛を使って作られているのが主流です。

味の「コク、深みとはなにか?」この部分を「ブロード」が担っています。

ペペロンチーノではブロード使用しないことの方が多いかも知れませんが、ブロードを使用することで、味のコク、深みが増して具がなくても飽きが来ない味に仕上げられます。

また、トマト、オリーブ、キャベツ、パンチェッタ等の具材を足してもブロードが入ることで味が喧嘩せず融合してくれます。

しかしブロードづくりは非常に時間がかかるので、気軽に家庭で準備しておくわけにもいきません。

そこで、

・茹で湯  (大さじ2)

・顆粒野菜コンソメ (小さじ1)

・ガラスープ粉末 (小さじ1)

・ハイミー / 味の素 (少々)

をつかって、これで簡易的なブロード(仮)をつくります。

<オイルソースを仕上げる>

オイルソースのベースの入ったフライパンにブロード(仮)を入れます。

順番的には、フライパンの火を消すまでにブロード(仮)を作っておくことになります。

温まった状態のオイルソースのベースにブロード(仮)を入れて全体を一気に混ぜ合わせます。すると、水分の蒸発と油の分離の反応でオイルソースが泡立ち、とろみが出て、オイルとブロード(仮)が一体となります。これが「乳化」です。

ここの工程が茹で湯だけの場合もありますし、今回のブロード(仮)のような場合もあるということになります。

<仕上げる>

完成しているオイルソースの入ったフライパンに、湯切りしたスパゲッティーニを投入し、まんべんなくオイルソースと和えます。この作業は、10秒-15秒程度で素早く完了します。

このとき、ツルツルとした食感を残すため、フライパンに火をつけることはしません。火であぶってしまうとパスタは固くなりますし、焼きそばになってしまいます。

茹で時間からマイナスした1分間が勝負です。和えている間にパスタが、ちょうど良い食感になります。遅すぎるとべちゃべちゃでコシが無くなってしまいます。

<完成>

完成です。完成までは、茹で時間とほぼ同じ6,7分ほどです。(*工程イメージ図)

盛り付けの際は、パスタの色と鷹の爪の赤とパセリの緑が映えるので黒い皿を使うことが多いです。

今回は、初めて自分のペペロンチーノづくりを文章まとめてみました。

私の手法は、書籍や、過去に働いていたレストラン、通っているお店のシェフから学んだことを自分なりに解釈して実践しているものです。

こうして自分なりの手法、おいしさを追い求めて日々研究を続けているので、もしかしたら明日には、また別の方法で作っているかもしれません。

本当に料理って面白いですね。

皆さんもぜひ、奥深いペペロンチーノの世界へ入門してみてください。

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最後に、私のおすすめのパスタがおいしいお店を。

アルポルト

https://www.alporto.jp

ラチャウ

https://gczu200.gorp.jp

ラ・ベットラ・ダ・オチアイ

http://www.la-bettola.co.jp/

カイマンテーブル

https://caiman-table.com

トラットリアトリノ

https://webka.jp/s/a2g1302000009.html

いただきます。

それではまた。